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園長の日記

和泉公園の原っぱで鬼ごっこ

2019/10/03

子どもたちは正直です。やりたいこと、好きなことがはっきりしています。そこに遠慮や屈折は、ありません。今日「佐久間公園と和泉公園とどっちがいい?」と聞くと、「和泉公園!」という返事しかなかったそうです。今のわいらんの子どもたちには、今後、この質問は必要がないのかもしれません。私は3人目の保育士として一緒に「和泉公園」へ行ってきました。

広い原っぱ、大型のアスレティック遊具、砂場、この3つのゾーンがしっかりと分かれているので、子どもも遊びが選択しやすく、また私たちも好都合です。何が好都合か? 今日はその話になります。

◆鬼ごっこを園で広げ、深めます

1日(火)の午後、鬼ごっこ協会の羽崎貴雄専務理事に園に来てもらい、10月26日の「親子運動遊びの日」に向けた「鬼ごっこ」研修をしました。羽崎さんは以前から知っている方で、前の園の時代に「鬼ごっこ」の面白さと深さを教えてもらいました。千代田区の公園や校庭に行けば子どもたちが「鬼ごっこ」をしていると言われるようにしたい。それが目標です。そのためには、まず千代田せいが保育園の子どもと保護者が「鬼ごっこって楽しい!」と本気で感じてもらう必要があります。

◆ころところと(子取ろ子取ろ)

和泉公園の芝生広場は、鬼ごっこにもってこいの場所です。今日は単純な鬼ごっこと、ハンカチ落としをやりました。鬼に捕まらないように(タッチされないように)逃げる。この単純な遊びは、羽崎さんによると、いろんなバリエーションがあって、現在は3000種類以上にもなるそうです。しかも元を辿っていくと、日本の1300年前の文献に登場するそうです。鬼ごっこの起源は古く、最初の原型は「ことろことろ」という、鬼が子どもを取ろうするのを親が守る、という「親・子・鬼」の三角形からなっていました。親子遊びの日は、それもやる予定です。

◆追っかけることが楽しい段階

まずは子どもが「鬼ごっこ」を面白い!と本当に思えることが大事です。大抵の保護者は子どもは鬼ごっこは「やったことがある」「知っている」と思っているのですが、実は、本当の面白さ知らないでいる大人がいっぱいいます。追っかけることが楽しい、という段階から、いろいろな鬼ごっこを経て、小学生が夢中になって遊べる陣取り鬼ごっこまで、そこには、社会になって必要なスキルがいっぱい詰まっているのです。

◆鬼ごっこは「役割交代」のある遊び

まず鬼ごっこはロールプレイングゲームになっています。鬼にならずにいること、鬼になって追いかけること、この役割を交代しながら遊びます。この体験を十分にしていないと、レンジャーもの、戦いごっこに、悪者役がないと面白くない!と思いません。交代する鬼ごっこをいっぱいやらないとロールプレイになりにくいという、ここにも遊びの発達段階がありそうです。

◆「ハンカチ落とし、もう一回やる!」

タッチ以外にも鬼になったり 鬼から人間に戻ったりします。氷鬼やバナナ鬼のように鬼ではなくなる、解放される方法が、種類によっていっぱいあります。ハンカチ落としも、実は「鬼ごっこ」の一形態です。今日はそれを数人で楽しみました。遊び方を覚えると楽しくなって、先生がそろそろ別の遊びをしたくなったんじゃないかと聞くと「もっとやる!、ハンカチやる!」というので、こちらも嬉しくなりました。

◆知恵を出し合って協力する陣取り鬼ごっこ

ちょっと高度な鬼ごっこは、鬼に捕まらないように、考えたり声を掛け合ったりするものがあります。「宝集め」というものですが、これも「親子運動遊びの日」にやってみましょう。鬼ごっこは、知恵を使い、コミュニケーションを伸ばすことに役立ちます。このような遊びをたくさんするようになった時、きっと子ども同士の関係も変化していくだろうと思います。サッカーチームの指導者をしている区の方が「最初は鬼ごっこをいっぱいして遊ぶんですよ。サッカーをやるにしても、ほかのスポーツにしても、鬼ごっこをやっていないと、基本ができないんですよ」と言います。それほどに、大事な外遊びが鬼ごっこなのです。

◆和泉公園の3つのゾーン

というわけで、鬼ごっこをするには「和泉公園」はふさわしい芝生があること、しかも、疲れたり、ちょっと飽きたらアスレティック遊具や砂場もあって、それぞれでも遊び込めるようになっています。この公園はとても好都合なのです。何度でも言いたくなるのは、「子どもは隅っこと原っぱが好き」です。そして「子どもには知恵と原っぱを」です。

 

 

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