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園長の日記

ともだち・親密さ・愛情

2023/06/16

「今日は何読むの?」と午後のおやつが終わると事務室に年中のTMくんがやってきました。「新しい絵本、これまだ読んでないから、これにしようかな。ともだちや」。私がそういうと、彼は待ちきれなさそうにニコッとして2階へ戻って行きました。3〜5歳が一緒なので絵本選びと楽しみ方に工夫がいります。最初に、どの年齢にも理解しやすそうな「くまのコールテンくん」から。デパートという言葉が分かりませんでした。そうか。この絵本、今一緒に働いている20代の保育士が小さい頃大好きだったそうです。この絵本や「どうぞのいす」などが好きだったという人は、保育者に向いている気がします。

内田麟太郎のこのシリーズも、楽しい。今回はお友達がテーマのものを選びました。1時間100円、2時間200円という売り文句が最後はただになるのですが、さてどこまで通じたか?

たまごやき、となっているけれども、おはなしの中では目玉焼きです。というものめだまやきの「黄身」がおしゃべりだからね。最初のけらいが何人も挨拶にくるところは、人形劇かペープサートにしてみよう。そう思いながら端折って劇画風に展開しました。「あ、うん」と私が読むと、子どもたちは真似して、一斉に「あ、うん」というようになって、楽しかった。きっとお家でも、「あ、うん」はやりたがりますよ。

時間になったけど、もう一冊読んであげたかったのがこれ。最後まで食い入るように見入っていました。絵の表情だけで子どもに気持ちが伝わっていく絵本。子どもたちはこんな絵本が大好きです。

納涼会について保護者の方も交えて打ち合わせ

2023/06/15

梅雨明けの7月29日に予定している納涼会について、保護者の方を交えての第1回ミーティングを夕方開きました。これまでの試みをさらに充実させていくべく、みなさんと一緒に作り上げようというものです。昨年までとの違いは、新型コロナ感染症の位置付けが変わって、それをあまり気にしないでできそうだということ。昨年の内容、その時に出ていたアイデア、今年こそはこうしたいという思いを分かち合いました。その様子はライブでズーム配信もしました。このミーティングで全て決めるのではなく、みなさんにアンケートも取ったり、保育園からの提案も含めて、報告させていただきます。

チェーンリングで遊ぶ赤ちゃん

2023/06/14

 

4月に入園した赤ちゃん(12ヶ月)が、座って小さな穴の空いたボックスに、チェーンリングを入れて遊んでいます。その様子を担任が克明にブログで描いています。

<・・・チェーンリングのはじっこの方をそっとつまんだり(手指の使い方)、チェーンが揺れすぎないようにそっと持ち上げたり(力加減)、チェーンリングの端が穴の中にうまく入っていくように持ち上げたり(距離感などの感覚)…少し思い浮かべるだけでも色んな要素が必要になってくる遊びだと思います。・・・>

<・・・少しずつ、そうした手先の遊びが楽しくなってきて、様々な感覚を遊びの中でたくさん体験しながら 研ぎ澄ましている頃なのでしょうか。・・・>

<このチェーンリングの長さも、ボックスに開けてある穴のサイズも、難しすぎず、簡単すぎず、きっと、絶妙にちょうど良いのだろうなぁと思って見ていました。・・・>

・・・・・・

微細運動と一口に言っても、摘んだり、指を広げて物を落としたり、穴に入るように手の動きを調整したり、何気ない遊びでも、色々なことを身につけていきます。それは私たちが幼児教育の中で「資質・能力」と呼んでいる見方を使って説明できます。このような理解を私たちは求められています。

確かに、この遊びの中で赤ちゃんたちは多くのことに気づき、できることがたくさんあり(知識・技能)、じゃあこうしたらどうなるだろうよいう(思考・判断)があり、意図して行っている行動としての(表現)もそこにもみられます。表現というものを、自分の行動の結果をモニターしながら修正してやっていると捉えれば、それは振り返りであり、意図的な表現と言えるわけでしょうから。

担任が描いているように、赤ちゃんがちは楽しい、面白いという感情に溢れていて、何度も繰り返している意欲的な姿がそこにはあり、繰り返しの中でうまくいく結果にであうとそれを喜び、さらに繰り返しています。心情や意欲や態度が育まれていく循環過程をそこにみることができます。

これらのことが一体となって資質・能力が育っているわけですが、それはチェーンリングをボックスるに入れる遊びという体験によって、その物との関わり方や意味に気づき、子どもにとっては微細運動と名付けられた活動の中で使われているさまざまな力が使われて育っていくことになります。環境を通した保育によって、楽しい遊びの中で身につけることが望まれている内容を取り入れていと言えるでしょう。

 

この写真に尺取虫がいます。どこでしょう?

2023/06/13

昆虫図鑑によると、いわゆる尺取虫は、蛾の幼虫です。生息する木の枝や葉に擬態するので、どこにいるのか見つけるのが難しいのが、シャクガ科エダシャク亜科の幼虫のようです。

この写真のなかにも、その尺取虫がいるのですが、わかりますか? お花屋さんをやっている保護者の方が夕方もってきてくださいました。お迎えの保護者の方や先生にみてもらいましたが、だれもわかりませんでした。

都会と田舎とどっちが自然に近いのか?

2023/06/12

蛹から蝶になる姿を捉えたくて、いろいろ準備していたら失敗してしまいました。さなぎが折れてしまったのです。これを準備してくれていた先生に申し訳なくて、そのことを報告したら「都会だと敏感になりますよね。。。保育園は子どもの世界でもありますので、それよりもこの活動をきっかけに、青虫の駆除に困っているという先輩と知り合いになり、駆除しないでとっておいてほしいとお願いしました」というのでほっとしました。

そこで思うのですが、たしかに、たかがアゲハの幼虫で、こんなにショックをうけるというのも、滑稽な話なのかもしれません。「田舎に行けば、いっぱいいますから、逆に駆除の対象です。都会の子どもたちは、そういう意味では可哀想ですね」という話を聞くと、なおさらです。

でも、一方で、はらぺこあおむしが害虫になる程たくさんいる環境は、作物にとっては害虫になります。すると、それほど珍しくもない、どこにでもいるような場所では、アゲハになっていく過程の面白さをどのように体験しているのでしょうか? もしあまり見向きもされないとしたら、「自然との関わり・生命尊重」のねらいにあるような「生命の不思議さや尊さに気づき、身近な動植物への接し方を考え、命あるものとしていたわり、大切にする気持ちをもってかかわるようになる」などの姿が育つのでしょうか?

要するに幼児教育にふさわしい環境として、子どもが関われるようになっているかどうか、ですから、ふんだんにあればそうしやすいということです。子どもが見てさわり、心動かされたり感動する体験があるかどうか、それがなければ身近な自然があっても、子どもにはないに等しいということでしょう。

保育園を「にちよう開放」しました

2023/06/11

6月11日(日)の午前中、保育園を開放して、0歳1歳児クラスの親子が過ごしました。9家庭が参加されました。保護者の皆さんが主催したもので、保育園は園をお貸ししただけです。朝9時からお昼過ぎまで、保育園は特に何かやるわけでもなく、ただ普段の保育室を親子で自由に使っていただいただけです。

それでも、子どもが普段生活している場所なので、おもちゃや絵本などもいつも遊んでいる慣れたもの、慣れた場所なので、「子どもたちがわかっていて過ごしやすかった」と好評でした。また定期的にやりたいですね。

むかしばなし・なき声・想像力・仲間

2023/06/10

本当は今年度第1回の「園長の絵本タイム」で読んであげたかった絵本「だいくとおにろく」。昨日第4回でやっと登場です。松居直(ただし)さんが日本の昔話を再話した名作です。絵は「ももたろう」「スーホの白い馬」の赤羽末吉。赤羽は松居に採用されて絵本画家になったが、デビュー作は「雪国を描きたい」とのいう希望から生まれたという「かさじぞう」である。その時50歳。先週の台風の話をしながら、昔は大雨になると川の橋が流されたりしていたんだよ、この話も橋が流れて困っていたら鬼が端をかけてくれた話だよ、と言って読み始めました。

昔話をどう工夫して再話にしたのか。「めだまをよこせ〜」の台詞を大袈裟にやりました。そして森の中で聞こえてきた「子守唄」は、本当の子守唄にして唄ってあげます。そして名前をあてられて、消えてしまうエンディングのあっけなさ。そこの余韻をどう読むか。松居・赤羽コンビによる言葉と絵の共演です。

さとうわきこといえば「ばばばあちゃん」シリーズでしょうけれど、こんな絵本もあります。ピヨピヨとなくひよこが出会う動物となきごえを「ごりかえっこ」。可愛いひよこが、カエルの「ゲロゲロ」やぶたの「ぶうぶう」となくので、そこを、ちゃんと間を持たせて強調して読むと、聴いている子どもたちは、なんとも愉快そうな顔をします。その表情が可愛かった。わんわん、と吠えられて逃げ帰るネコの表情もいい。

「おうちで犬飼っている人?」と聞くと、誰も声が上がらず、その代わり「(お友達の)○◯ちゃんが飼ってる」と教えてくれました。犬じゃないけど、金魚や虫を飼っていると話し出すと大賑わいになり、それがみんなのペットなんだね。園長先生がみんなのうちのペットになったら、ちゃんと世話してくれるかなあ? 3冊目は「もしもぼくがよそのうちのいぬだったら」。いぬの「ぼく」の想像の世界の筋立てが、ちょっと難しいんので、ゆっくりと解説しながら読む。内容的には年長以上むきの絵本だけど、間違えてワニに食べられてしまうとか、伝わると3歳でも部分的に楽しい。

最後は、もっと単純に、3回繰り返しのお話の王道「とんとんとん」。年長のNさんが選んでくれました。ドアの窓越しに頭が少し見える「仕掛け絵本」にもなっているチャイルド社のオリジナル配本絵本。最後にケーキを食べるシーンになると「誰の誕生日?」と聞く子も。たくさんのお友達、大家族のように仲間と食べ物や生活を共にすることの喜び。暮らしの原点がこのようなお話の中にあります。こういうのは何歳でも楽しめる。

さなぎの変化

2023/06/09

子どもの「知ってる〜!」の意味について、担任がブログで説明しています。子どもは、あおむしがさなぎになることは「知って」いても、実際に観察をすると、新しい気づきがたくさんあって、知らなかったことだらけであることを体験していきます。その違いを大事にしたいという趣旨の説明です。

これを読んでいて、何かを知ることは、たぶん常に世界の一端を知ることであり、そこから場合によっては「未知」に気づくことになるのでしょう。常に未知に気づくとは限らないでしょう。知ったことから、さらに知らないことを知ろうとすることにつながっていくものは何でしょう?

さなぎの例では、真っ青な緑だった色が、日に日にくすんだ色に「変わった」と気づく子がいます。枝に2本の糸で「くっついている」という子もいます。「糸は口?(から出したのか?)」と聞かれて、私も知らないので、さぁどこから出たんだろうね?と本当に私も不思議だと思います。

また、その子たちが「揺らしたらダメだよ」とか「そっとしとかないと」(年長)などの言葉になっています。大事にしようという気持ちが芽生えているのでしょうか。形も変化しているのですが、それは気づきにくそうなので、写真に撮って日付をつけて掲示するといいかもしれません。

そういう仕掛け、援助があったら子どもが新しいことに「気づくだろうなぁ」という大人の予想が環境を変化させます。そういうつながりを作っていこことが保育の面白いところです。

なつかしい保育園の友達と再会

2023/06/08

3歳児クラスの途中まで一緒に過ごし、昨年度4歳の一年半の間を海外ですごしたFさんが年長さんで戻ってきました。といっても今週の2日間だけ。最終日の今日は一緒にバス遠足も楽しみました。また海外の幼稚園へ戻ります。つかの間の数日間でしたが、Fさんは仲良しだった友達との再会もできて楽しかったようです。「また来たい」といいながら、嬉しそうに「バイバイ」と帰っていきました。日本にいっとき戻ってきた時に、こうして保育園が実家や親せきの家とおなじような仲間に入っているのがうれしいですね。

あおむしがさなぎに

2023/06/07

ついにあおむしがサナギに。その変化は絵本と紙芝居と歌で知っているけど、やっぱり本物にはかなわない。

この真剣なまなざしたち。うん、こういうのがやっぱりいいな、こんな体験がいいな。

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