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園長の日記

第5回 納涼会

2023/07/29

本日の納涼会はいかがでしたか? 内容は綿菓子にかき氷、フランクフルト、スイカ割り、ヨーヨー釣り、団扇づくり、ピンボール、水鉄砲といったお祭りの定番であっても、親子で楽しむのはまた格別なものだったのではないでしょうか。

親子で浴衣や甚平をきて夏の涼をとるというのは、日本の暮らしが蘇るようで、なんともいい風情だと思いました。

どこかで日本や地域に共通のものを再確認するみたいな感覚があって、それが私たちの意識のベースにあることを感じ、懐かしい嬉しさと安心感を覚えました。

今年の納涼会も、昨年に続き、親御さんたちからのリクエストを踏まえて内容が決まっていきました。

とてもオーソドックスなものでありながら、子どもたちが1回だけ!とか時間切れとかにならず、できるだけやりたいだけできる、という運用だったことを皆さん喜んでくださっているように感じました。

今年は2部制に分けたとはいえ、飲食も可能となり、メインイベントのスイカ割りも声援の中で盛り上がりました。何人もの方から「お祭らしくていいですね」「やっとこういう風にできましたね」「先生たちもリラックスして楽しそうですね」といった声を伺いました。

また卒園児を中心にした小学生たちも、SSS(せいがサポートスタッフ)として、お店のお手伝いに入ってくれて、その活躍ぶりは頼もしいものでした。

小学生になるとリアルなお店のお手伝いは楽しいですね。同窓会のような雰囲気になり、お互いの学校のことなどの交流にもなったようです。

 

かっぱのてがみ・なつのおとずれ・かいすいよく

2023/07/28

千代田せいが文庫から、夏らしい絵本を3冊。「かっぱはね、水の中でしか読めない文字を書くんだって」。そんな不思議がアクセントになっているお話「かっぱのてがみ」。水につけると文字が浮かび上がるというのは、科学遊びでよくあるものですが、絵本を読みながら、実際にそれをやってみました。洗剤を溶かした水で、紙に筆で「このひと かわではくえん うみでくえ」と書いておきます。お話のその場面で、「本物を見てみようか」とかっぱの手紙を取り出して水につけてみると、あら不思議。文字が浮かんで見えました。(ちょっと薄かったので見えにくかったのですが)。

2冊目は「なつのおとずれ」。身近な暮らしの中にある、扇風機やメロンやスイカやセミやカブトムシなど、いろいろな「もの」が「夏がきそうだ」「くるね」「呼ばれてる」と感じ取り、大急ぎで夏に向かって走り出すというお話。その夏の訪れを「もの」たちが、俺たちの出番だと張り切っている、いきいきとした躍動感がガツン!と楽しい。

これ読んでと頼まれた一冊が「ぐりとぐらのかいすいよく」。浜辺に流れてきた瓶の中には、地図が入っていて、そこにいく途中でうみぼうずに出会って泳ぎを教えてもらうお話。海に囲まれた日本。子どもの頃からかいすいよくの体験ができている割合はどれくらいなんだろう?日本のまちづくりも海との接点をもう少し暮らしの中に見出したい。自然は厳しいものですが、もう少しだけ、優しく楽しめる空間にならないものか。そんな気にさせてくれる絵本です。

猛暑をしのぎながら納涼会へ

2023/07/28

猛暑との戦い方。エアコンのない都市生活は生命の保持もままならないものとなりました。この猛暑でもし停電にでもなったら、この暑さを凌ぐことができるか不安です。エアコンはもちろん、扇風機も使えません。窓を開ければ熱風が入ってくるわけで、とても室内に留まることはできません。涼しい場所へ避難し、お迎えをお願いするしかありません。

そういう避難計画を早急に自治体と地域で作る必要を感じます。これまでの暑さとは次元が違う気がします。しかも数年経って、さらに気温上がったらどうなることか、と。

暑すぎて外への散歩はずっとやっていません。その代わりの運動は室内で工夫します。昨日はにこにこ組(2歳)は、2階のダイニングを広くして、段差のあるクッションをサーキットのように並べて遊びました。小一時間続いて遊んだのでかなりの運動になりました。

3階には運動ゾーンがあるので、こんな時期も梅雨時も、室内だけでも運動量が上がるようにしています。今日は綱引きも楽しんでました。屋上で水遊びができるのは、こんな猛暑続きの時はありがたく、今年はミストになるホースも並べて気化熱で空気を冷やします。

子どもたちの食欲は旺盛です。毎日、夏むけのメニューを用意しているので、残食もほとんどないような状態です。

夏野菜カレーやジャージャー麺、ビビンバ丼など、食欲をそそる味覚や風味のアクセントもついています。昨日の誕生会の日のおやつ「チーズケーキ」も大変好評でした。

明日は納涼会ですが、午前中から30度を超え昼頃には35度になる予想です。外へ出るときはくれずれも熱中症対策を怠りなくお願いします。行事の準備で残業はしない方針なので、もうすぐ保育が終わるのと同時に退勤します。保育者が行事の準備で疲れてしまうぐらいなら、行事もない方がいいくらい。毎日の保育の方が大事だからです。それでも明日の納涼会、どうぞお楽しみに。

 

高校1年生が保育体験に

2023/07/27

 

昨日は小学生でしたが、今日は高校1年生が3人、保育体験にやってきました。「夏休みの間に何かボランティア体験を」と言うのが、高校の宿題だそうで、将来保育や教育の分野に興味があるという3人でした。いろいろな意味で想像を超えていたらしく、子どもたちのエネルギーに圧倒されたようです。「楽しかったあー、またきたいです」。9時半から12時半までの、あっという間の3時間だったそうです。

千代田せいがサポートスタッフ

2023/07/26

園や学校には、家庭や地域にはない、幼児や児童にふさわしい遊具や教材があります。それが取柄であり得意としなければならないところです。しかし、反対に意外いも「少ないのかもしれない」と感じるのは、幅広い人間関係の体験です。

例えば、小中学生が乳児の世話をしたり、園の年長児が小学生と遊んでもらったりする機会はあまりありません。保育園はいわゆる異年齢の関わりが多い(とくに当園はそう)のですが、在園児を超えた人的交流が日常的にあるとはいえません。

そういう意味で、夏休みはいい機会になります。今日は当園の卒園児3人(一回生の小三2人と2回生の小二1人)と、そのきょうだい小五の合わせて4人が、千代田せいがサポートスタッフ(SSS)として、ボランティアにきました。その様子は、クラスブログでご覧ください。

3人にはSSSの意味を事前に説明して、幼児のクラスで過ごしてもらいました。本人たちは懐かしいようでしたが、園児には新鮮な関わりだったことでしょう。

 

遊びの中の「発展の芽」を捉える

2023/07/25

行事については、きのう最後に書いたことの補足があります。行事が子どもの協同性をはぐくむ機会になっているかどうかという話です。お泊まり会にしても、お楽しみ会にしても、そこでやることに向けて子どもたちが作り上げていく参画の要素といってもいいでしょう。大人が用意した枠組みはあっても、その中で何をどう展開するかは、子どもの意見や創意を反映させながら、ある目的の実現に向けて、できるだけ普段の生活そのものの変化の中で創り上げられていくようにします。

昔からよくあるものにお店屋さんごっこやお化け屋敷づくり、ごっこ遊びから劇遊びへ、といった活動例がよくあるのですが、そういった活動の要点だったことをもっと普段の生活の中に発見し直して、より良い生活を作り出す営みに位置づけ直したいと思います。そういうふうにしていくと、これは行事でこれは行事ではない、といった区分があまり意味を持たなくなるでしょう。あるいは行事と生活が本来の意味でつながるのだと思います。ある活動はある遊びの発展として行事のようになったり、反対にいい意味で「行事らしくない」生活に溶け込んでしまうようなこともあります。

例えば屋上で育てている野菜を普段の給食に取り入れて食べることと、お泊まり会のクッキングで活動が繋がっていったり、田んぼや畑にバスで出かけて農家の人と交流することが連動するとすると、どこからが行事でどこからがそうでないか、などは意味がなくなります。

他にも納涼会の出し物を準備しているうちに子どもが普段遊ぶ教材のストックを増やすことになったりします。よく行事が終わった後も「またやりたい」という声が挙がるようにするのですが、その動悸が日常の活動を豊かにします。折り紙で作った風車が、お祭りの装飾に発展したり、アニメの原理を遊びの中で楽しんでいるうちに、その分野の専門学校との交流に繋がっていくかもしれません。

そう考えていくと、子どもに多様な体験を計画していくとき、日々の遊びの中にある「展開・発展の芽」のようなものを捉えていくことが豊かな活動に繋がっていくものなのでしょう。

行事について

2023/07/24

わらす(3〜5歳)のクラスブログは、先週の「お泊まり会」の内容を振り返って、連載でお伝えしています。当園の行事は大きく4つのねらいがあります。一つ目は子どもにとって、普段体験できないことをやることで、経験の幅を広げるということ。今回のお泊まり会もそれにあたります。そのほかにも、バスや電車を使って遠くの山や海に行ってみるとか、いつもとは異なる生活や遊びをやってみるということを主眼に置きます。

二つ目は伝統行事です。日本には季節に応じて様々なものがあるので、それを体験できるようにします。都会での生活に限らず、意識しないと季節を感じない生活になりがちなので、そういう行事は大切にします。こどもの日、七夕、お月見、餅つき、お正月、節分、雛人形・・などなど。それに合わせて四季折々の食事も味わいます。行事食と呼んでいます。

三つ目は保護者参加のイベントです。春の親子遠足。地域を親子で散策します。今週末の夏の納涼会。内容は保護者の皆さんと一緒に考えて企画します。秋の親子運動遊びの会は、和泉小学校の体育館をお借りして、親子で体を動かして楽しみます。冬のお楽しみ会は、劇遊びや歌、音楽を楽しみます。そして年度末の成長展。これは1年間の一人ひとりの成長・発達を5領域に分けて作品やドキュメンテーションを掲示して、自分の子どもはどれだろう?とクイズ形式で当ててもらいます。

四つ目は親子の関係、親同士の関係づくり、地域との関係を大切にしたものです。個人面談、保護者会、保育参観や保育参加、パパ先生やママ先生の体験。他の行事とも重なり合うこともあります。3つ目の行事が、子どもの育ちを伝えて一緒にそれを喜び合う、発達を伝えるということが趣旨ですが、同時に親子での遊びの提案になっていたりします。親子遠足や納涼会、親子運動遊びの会などは、その要素も濃いですよね。また保護者主催の催しなども保護者同士がつながり合う機会になって、ありがたいことです。さらに今年は保護者主体の「しずくの会」もできて、子どもを支え合う仕組みが増えて、保育園も嬉しく思っています。

これら4種類の行事や活動は、いろいろと影響しあっています。日常の生活や遊びにも、家庭生活にも、地域との連携にも、小学校以降の生活や学びにも。そのうち、学校のPTAや保護者会も縦に繋がっていくといいですね。いずれにしても、子どもと家族がハッピーであることを最優先していきます。その中で育まれていくものも大きいのだろうと思います。

また行事は、英語ではイベント、でしょうけれど、日本の保育における行事はもう少し広がりのある語感がある気がします。さらに気になるのは、出来栄えを保護者に見せる行事、準備が大変、普段の保育より優先れている、あるいは別になっているということをよく聞きます。それは望ましくないと考えています。最も大事なのは毎日のさりげない瞬間です。

にちよう開放 しずくの会

2023/07/23

今日は「にちよう開放」。しずくの会が開いてくださいました。

今回はすべてのフロアを開放して、乳児から幼児まですべてのクラスで過ごしてもらいました。

私は建築設備検査の立ち合いがあるので、ついでに開放したのですが、卒園児の親子とも久しぶりに再会できて、一緒に昼食を食べたりして楽しい時間になりました。

これは「しずくの会」作成の案内。毎回、素敵なデザインです。

ほおずき市

2023/07/22

午前中に江戸川区のある保育園の納涼会にお邪魔して、午後は文京区のほおずき市に行ってきました。風鈴が玄関で夏の音色を奏でます。

おとまり・くらやみ・かくれんぼ

2023/07/21

先週、年長のお泊まり会があったのですが、その余韻を楽しむべく、絵本はお泊まりにちなんだもの。まずは文・中川ひろたか、絵・村上康成コンビの絵本シリーズ「ピーマン村のおともだち」から『おとまりのひ』。子どもは意外とあっけらかんとお泊まりができてしまうものでして、等身大の保育園らしさを感じる絵本です。親が子どもを案じる気持ちが明るく描かれ、ユーモラスな園長のキャラが楽しいシリーズ。八王子市のせいが保育園では、まさにこれと同じような銭湯に入っていたことを思い出します。

 

2冊目は末吉暁子作、林明子絵の「もりのかくれんぼう」。むかし森だった場所がいま団地になっている街角で、おにいちゃんとけっこしているうちに森に迷い込むと・・・。森の中にはよく見ると動物たちがいっぱい隠れているのかも。かくれんぼして遊びたかった女の子の気持ちが、ちょっと切なく伝わってくる絵本。

その次は、こども園を舞台にした「くらやみえんのたんけん」。お迎えを待つ、つとむくんとたくくんの二人が真っ暗な園内をおばけごっこで楽しんでいるうちに・・・。嘘っことわかっていながら怖いことをやりたがる子どもの心理。どこまで本気で怖がっているのやら、そのたわいのない、その演劇的あいまいな世界を楽しめるのも子どもの特権だ!(まあ、なんと古臭いキャッチだなあ)。

さて最後は海外ものから。「ひとりでおとまりしたよるに」。こちらは、おばあちゃんのお家に3泊4日で泊まりに行く話。だから、寂しさを紛らわすための、大事な宝物を3つリュックに詰めました。リュックに詰めたものが子どもを助けると言うのはエルマーと同じですが、こちらは夜の冒険が始まります。大人がよむと子どもの家族愛にちょっと心打たれるおはなしです。

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