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園長の日記

こころは一つ、皆さんに感謝

2022/07/28

こういう時に、いくら空間や物が豊かにあったとしても、人がいなければ保育はできないんだということを思い知らされます。子どもが環境に自ら関わって経験することが、発達を促すプロセスそのものなのですが、それでも、その環境の要は保育者であり、子どもたちであるということが、このような時にはっきりとわかるものです。保育は先生や子どもがいないと始まらない。そして登園を控えてもらうお願いをしなければならなくなってしまったことに、子どもたちと保護者の皆さんに、本当に申し訳なく思います。

今日、東京都はコロナ禍で初めて1日4万人を超える感染者の発表がありましたが、もうあまり驚かないようです。当園は12人の登園、39人が家庭保育をしていただきました。家庭保育にご協力いただき、お礼申し上げます。また、このような感染爆発の中でも、私たち保育者もそうですが仕事を継続しなければならない方々にも、感謝しています。温かい言葉をかけてくださると、本当に心に沁みます。保育園に預ける、預けないに差はありません。心は一つ、皆さんと一緒に力を合わせて乗り切っていきたいと思います。

自主休園へのお礼と今後の見通し

2022/07/27

連絡アプリでも申し上げましたが、本日26日(水)は、急なお願いにもかかわず、登園を控えてくださったり、登園時間を調整してくださり、ありがとうございます。今週になって職員がオミクロン株に感染してしまうケースが増えて、保育体制を維持することが非常に困難な状況になってきました。51人の定員に対して、国が定めた最低基準では、7人いればいいのですが、それでは元々保育はできません。当園は11人の常勤保育士を配置しています。そのうち今日までに5人がコロナに感染して陽性になり、今日は6人で保育をしました。今日子どもは19人(ちっち1名、ぐんぐん5名、にこにこ3名、わいわい5名、らんらん3名、すいすい2名)でしたので、なんとか保育はできました。

しかし明日、明後日と、保育はどうなるか、詳細はまだわかりません。コロナ陽性になると10日間お休みなるので、少なくとも来週も職員の復帰は見込めません。今日よりも園児数が増えると、さらに保育が厳しくなります。そこで昨日、少なくとも8月3日(水)までは、保育利用時間の短縮をお願いさせてもらいました。今日は千代田区と保健所と相談し、さらに登園自粛要請に踏み込むかどうかを話し合いましたが、当面「ご家庭において保育が可能な方は、できるだけご家庭での保育のご協力をお願いする」というレベルに留めることになりました。

このような状況を招いてしまい、本当に申し訳ありません。できる限りの方策を講じますが、今後、さらに多くの方に登園を控えていただくことを、さらに強くお願いすることになるかもしれません。明日のお昼頃の連絡で、登園数などを確認しながら、その見通しもお伝えします。この状況をどうぞご理解くださいますよう、お願いします。

 

納涼会は延期へ / 開園時間の短縮のお願い

2022/07/26

今日は皆さんに、残念なお知らせを2つさせてもらいました。

一つは30日(土)の納涼会は延期させてもらいます。今週になって、職員も子どもも感染が増えてきて、保育体制に支障が出てきました。このままでは、実質上の休園に追い込まれてしまうかもしれません。それを避けるために、平日の保育を優先することにします。

もう一つは、開園時間の短縮です。少ない人数で保育をするには、多くの子どもたちがいる時間帯にきちんと先生たちがいる必要があります。そこで窮余の策として、11時間開所の短縮化をさせていただき、保育の継続を図ることにしました。朝夕の早い時間と遅い時間が必要なご家庭には大変申し訳ないのですが、お勤め先に相談していただき、何卒、ご協力のほどお願いします。

なお、姉妹園とも相談したのですが、同じような状況でいずれも余裕がありませんでした。また千代田区は今、区内各園の逼迫状況を調査しています。その結果がもうすぐ届きます。保健所とも感染対策を考えたいと思います。

オミクロンBA.5の感染力を医師に聞きました

2022/07/25

「BA.5は、とにかく移りやすいよ」と千代田区内の医院の内科医は言います。「マスクをしていても呼気は漏れているので、多くの人が話をしているような場所はいかないように」と。例えば、多くの人が語り合っている喫茶店、会話が多い百貨店、外だから大丈夫だろうと思ってマスクをしない大声で喋っている飲食店の前など、そういうところは近づかないように、と話します。政府は「行動制限をしない、でも万全な感染対策を」という、その感染対策が「マスクさえしていれば、大丈夫」になっていないか? それなのか、全国的に均一に増えている。

空気感染であるオミクロンBA5は、換気、通気が大事。この医師は、それでもこう言います。受診にくる患者さんは「どこで移されたのかわからない、という感じですね。そりゃあ、これだけ増えたら、それはもうしょうがないね」。この話を聞いて、そうだろうなあ、と思います。とにかく街中の人混みがすごい。これで感染力が最強のウイルスが跋扈しているわけだから、自然にピークが来るのを待つしかないのでしょうか。しかも、これは私の感触ですが、今回は子どもの陽性が目立ちます。大人から子どもへ、子どもから大人へ、その両方がありそう。

当園も感染対策を続けてきましたが、とうとう先生たちにも感染者が増えてきました。もともと私たち保育者は、普段から、そういった場所へ行ったりしないように行動制限をかけてきましたが、データに出ない感染者を考えれば、毎日の報道されている数の何倍もいるので、どこかで吸ってしまうのでしょうか。微熱や喉の違和感から始まって、熱が上がり咳や鼻水を伴うようになったりします。

あの子たちがいま・・・

2022/07/24

映画公開3日目の24日、午後1時過ぎからの上映は満席でした。映画に登場する子どもたちや親御さんとの「再会」を通して、お互いに「ああだったよね、こうだったんだよね・・・」を確認できる特別な時間を過ごすことができました。映画のラスト近くなると涙腺が緩んで困ったのですが、いろんな思いが浮かんできて、複雑な心境になってしまいました。

映画が終わってから、いま4年生になった元すいすいさんたちが、一人ずつ感想などを話してくれたのですが、こうやって振り返ることがとても大事で、このこと自体もまた、今を生きている時間になっていきます。子どもたちの言葉にしてくれた声を聞くことができ、また言葉にならなかった声も感じることができて、私にとってもいい時間でした。時間がなくなって、私が伝えたかったことは話す時間がなくなったので、お礼を申し上げました。

豪田監督には「これからがスタートですね」とお伝えしました。これで全てが通じ合っているのですが、何がこれからか?というと、保育園での試みで終わらせないということです。この映画がきっかけになって、いろんなことを考えて語りだす大人がもっともっと増えてほしい。多様な意見があるのが当たり前で、その考えが色々あることが不一致で困るや、違う意見を責めたり否定するのではなくて、いろいろあることが当たり前だという感覚を持つことが、市民社会の起点なんだと考えたい。

そして、その異なることが人間であり人権であり、そもそも豊かさの定義だったことを思い返し、そのことを本当に突き詰めていくと、私たちが地球にやってきた理由の根源なんだということに結びついていくだろうから、です。この三日間、千代田せいが保育園の保護者の方も、たくさん親子で見にきていただき、ありがとうございました。コドモンでもいいので、ぜひ、感想をお寄せくださると嬉しいです。よろしくお願いします。

映画「こどもかいぎ」で観てほしいこと

2022/07/23

「保育の意味が、一般の人にも伝わる素敵な映画だなぁと思いました!とってもよかった!」という感想をもらいました。昨日7月22日から始まった映画「こどもかいぎ」を観た方の感想です。この感想はとっても嬉しいものです。「保育の意味」が保育に関係していない方にもよく伝わるなら、これはありがたいことです。

ここに描かれている保育のエピソードの数々には、その「主人公」であるはずの、一人ひとりの子どもにとっての「意味」があります。保育の意味が伝わるというのは、どう言うことなのか、ちょっと考えてみました。この話を明日24日の舞台挨拶の中で語るつもりです。

映画は1年を通じて、普段の毎日の保育風景も描かれています。それはそれで、藤森平司先生が創り上げた普遍的な保育哲学である「MIMAMORU HOIKU」が伝わるようになっているのですが、この映画では、タイトルにもなっているように、子どもたちが輪になって対話を重ねる様子が楽しく描かれています。その「場」で語られる「ことば」は、確かにその子のことばなのですが、私にはそこで発せされていることばの意味(「貸してくれた」)だけの意味ではなく、そのことばが生まれてきた人間関係や過程をセットで捉えることで見えてくる保育の意味の方に、人間の営みやことばの本質を感じるのです。それが、この映画で伝わったらいいな、と私が思う目線です。これを私はあえて「関係の発達」なんだと訴えてきました。

ネタバレになってしまうので、映画の事例を使ってその意味を詳しく書けないのですが、「こどもかいぎ」の言葉は、本来は自分だけでいても決して発されることなかった言葉なはず、であり、本来、ことばがそういうものであることも改めて確認したいいことでもあるのですが、それを含めたその子の全体も「自分」だけでは完結しようのない、「他者」との関係で浮かび上がってくる姿であること、その中のことばであることに、大事なものを確認したいと思うからです。

このような「場」(状況という環境)を想定するデザインが保育なのですが、このことは、やってみて初めて気付かされた環境構成の力でした。そしてこのような場を、もっと社会の中に生み出したい、学校の中にも創っていきたいというムーブメントが、豪田監督を中心に動き始めています。内閣府も厚労省も応援してくれているので、この流れを日本の中で大きくしたいと切に願っています。

都知事「濃厚接触者の特定を行わない」

2022/07/22

(TBS ネット配信より)

新型コロナウイルスの感染急拡大を受けて、東京都の小池都知事は今日22日、今後は小学校、保育所、幼稚園での濃厚接触者の特定を行い方針を明らかにしました。今後、千代田区から正式な通知があると見込まれますが、これにより当園でも、園児が「陽性」となった場合に、誰が濃厚接触者かを保健所が判断することがなくなります。また政府はこれに先立ち、濃厚接触者の待機期間が原則7日は長すぎると判断し、5日に短縮する方針を決めた模様です。さらに抗原検査で二日続けて陰性となれば3日目に待機を解除できるようにします。保育園でも無症状で待機を余儀なくされることから保育士不足に陥ることが軽減されることになります。

第1回「1日保育士デイ」説明会

2022/07/21

9月10日(土)に初めて実施する「1日保育士デイ」について、今日夕方、説明会を開きました。2階会場に5名、ズームで4名の方に参加いただきました。お忙しい中、ありがとうございました。私が用意した2枚のスライド(以下)と、過去の動画を用いて、どんな行事になるのかを解説しました。また私がいた前の保育園で、一緒にこの行事に参加していただいた保護者の方にも来ていただき、いろいろなアドバイスもいただきました。

今回の話し合いでは、以下のような意見をいただきました。結論から言うと、保護者だけで保育をやってみるのは、まだ見えないこと、わからないことが多いという意味でハードルが高いので、簡単にできるところからやってみて、複数回に分けてでも、徐々に作り上げていこう、ということになりました。

案としては・・・

・まず保育のマニュアルを作り、時間にそって何をするのかを把握できるようにする。

・部分的に実際にやってみる。

・参加人数が多くないので、今年は先生と一緒に保育をする体験デイとしてやってみる・・など。

保育園の方で、具体的な方法と段取り案を作って、またお知らせします。

どんな形になるにしろ、親御さんが考えた内容を親子で一緒に楽しむ、と言うのは本当に楽しいものです。

保育をするというと、難しく感じるかもしれませんが、子どもたちに絵本を読んであげたい、一緒に粘土遊びをしてみたい、といった気持ちでやってみてください。

参加しやすい形を皆さんと一緒に考えていきたいと思います。なお、園長代理だけは本日、決めさせてもらいました。どうぞよろしく、お願いします。

 

子どもの安定感に成長を感じた日

2022/07/20

子どもたちが遊んでいる姿の中に、その子の「中心点」が表れてくるように見える瞬間があります。中心点というのは、バランスがとれている「心の姿勢」のようなものです。心の重心といっていいかもしれません。体のバランスがいい、悪い、ということと同じで、心にも「バランス」があるのです。

目見にえる身体の方は「姿勢がいい」「姿勢がわるい」というように、わかりやすいかもしれませんが、「心の姿勢」というものは、英語のattitudeに近くて、教育や保育では「態度」と呼んでいるものになります。どうして、こんなことを話しているのかというと、この4月から4ヶ月近く経とうとしていますが、この間の成長を振り返ってみて、そう感じるからです。生活と遊びの方法が体に染み込んだ、ということなのでしょうか、心の方も自由に動き出して、思う通りになってきた、という感じがします。よろよろしていた自転車が、もうこれで倒れずに走れるぞ、という感じなったのと近いです。その安定感が見て取れるようになったのです。

この心の姿勢は、自分で自分自身を、しっかりとコントロールしている感覚を伴うもので、見ていて、こちらも安心します。健やかな自信や落ち着きを見せていて、自分のやりたいことに熱中して楽しんでいます。どのクラスを覗いても、子どもたちがそのように見えてきて、とても嬉しい。やりたいことを迷わず選んでいるし、活動から活動への移行もスムーズです。春頃と比べるとこの差は歴然としています。

子どもが遊びや活動に熱中していると、来園者がきても、寄ってきません。遊び込んでいない時は、来客や見学者が珍しいのか、そちらに気を取られてやってくることがあるのですが、それが減ってきた感じもします。友達との関係も深まったり、一緒に遊ぶとと楽しい仲間も増えて、一見さんへの物珍しさに注意をそがれることもないのでしょう。今日は来客の方と共に子どもたちの様子をじっくりと観察できて、そんな成長を感じたのでした。

保育はブラックボックスだと気づいた

2022/07/19

大豆生田さんが「その言葉は、僕が20年前に使った言葉です」と話しているのを聞いて、確かにその頃はそうだったなあと思い出しました。その言葉、とは「ブラックボックス」です。何がブラックボックスか、というと保育が、です。保育園での保育は、何が行われているのか、よくわからない。だから「保育って、ブラックボックスなんだって、気づいたんですよ」と、映画監督の豪田トモさんが話したことに対する応答が、冒頭の大豆生田さんの発言になります。

豪田監督は、保育園に1年間通い、カメラを回し続けました。監督のお嬢さんも「6年間保育園でお世話になった」そうですが、「だから僕は保育園にとても大変感謝もしている」そうですが、それでも「先生たちがどんなにすごいことをしているのか、子どもたちがどんなに素敵なのか、映画を撮ってみて、初めて本当のことがわかったんです。保育は知っているようでいて、知らなかったブラックボックスだったんです」というのです。

この対談は今月16日に行われYouTubeで公開されているので、ぜひご覧ください。撮った映画というのは、この日記でも紹介している「こどもかいぎ」のことです。ブラックボックスという言葉は、ちょっと極端かもしれませんが、確かにそんな要素はあります。保護者の皆さんと、こうして毎日顔を合わせていながら、やっぱり私たちの心の中には、保育や先生や子どものことが、そのまんま、理解してもらえてはいない、というものが正直あります。

これはおたがいの信頼関係と歩み寄り、相互のリスペクトがないと重なってこないベン図の真ん中の輪みたいなものかもしれませんが、その垣根の一部を、突破して見せてくれたのが、この映画のような気がします。私はこの映画の中に登場する子どもや保護者をよく知っている立場ですが、それでもこの映画でしか、伝えることができなかった「保育」というもの「子どもの声」というものが、確かにあります。

ましてや、保育関係者でない、一般の方々に子どもって、こんなに面白くて楽しいし、すごいことを感じ考えているんだということを知ってもらえるというのは、滅多にないチャンスだと思います。このことを、大豆生田さんも強調している対談でした。シネスイッチ映画館の予約は二日前からできます。初日22日の予約は20日からできます。公開から最初の3日間で、その後の公開期間も決まるそうです。お出かけは、22日(金)、23日(土)、24日(日)までに、ぜひどうぞ。

 

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