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園長の日記

ピンチ!金魚たちが病気に・・

2022/03/24

「こんな時こそ、子どもが参画したい場面だよね」。そういうと、すぐにわかってくれる先生たち。ピンチがチャンス。あるいは困った時こそ、飛躍の機会。そんな場面が夕方、3階でありました。金魚が病気になってしまったのです。さあ、大変です・・・

朝から「ちょっと弱っているな」という状況だったらしいのですが、夕方にはその状態が一気に悪化してしまったようです。

「しろちゃんがかわいそう」。

・・どうしたらいいのかと、すいすい(5歳)の子たちが困っています。

そこで先生たちと子どもたちの「緊急対策」が始まりました。

その雰囲気を察したのか、わいわい(3歳)の子どもたちも、「どうしたの?」と、金魚の状態を観察しています。すいすい(年長)の姿を見て、にこにこ組(2歳)の子どもたちも、虫眼鏡で金魚を大きくしてみています。

年長さんは、どんな病気なのか、どうしたら病気から治るのか、その方法を知りたくて、先生に相談しています。この金魚は浅草橋まで歩いて買ってきたのは、このすいすいの子たちで、名前もつけて大事に育ててきたものです。

ところが、すでに先日、2匹を死なせてしまい、残念がっていた矢先の、今回の発病に、子どもたちにしても「なんとしても助けたい」という気持ちに溢れています。しかも新たに「いわさき商店」から買ってきた「しろちゃん」までが、弱っているのです。

薬を手に入れよう、ということになり、先生が「じゃあ、これからお店に買いに行くことができるかな」という話をすると、我先にと出かける準備を始めます。でも「ちょっと待って。園長先生は買ってきていいと言ったけど、先生は遅番だから出かけられないな。どうしようか?」ということを子どもたちに考えてもらいました。

そして、まずお店に電話してみることになりました。すると、お店の方がおっしゃるには、「水が冷えて金魚が風邪をひいたんでしょう。少し暖めてあげてください」ということになりました。電話でのやりとりを聞いていたすいすいの子たちは、せっせとバケツに水を入れて運び・・・さて、どうなるのか。私は夕方から別の用事があるので、3階を後にしたのでした。・・・

 

すいすいさんがホタルの幼虫を放流体験

2022/03/23

今日はホタルの幼虫が好物の巻貝カワニナを食べるところを、私は初めて見ました。貝の殻の中に頭を突っ込んで、消化液を出して溶かして食べるということも教えてもらいました。

しばらく水中で過ごし、やがて地上に這い上ってきて土に潜ります。そして2ヶ月後の5月ごろには、ホタルの成虫になっているそうです。

この生態系なら屋上に作ることができるかもしれないと感じました。成虫になっている頃、今日、連れて行ったすいすい組の子たちは小学生になっているので、GWの頃にまた見に行って欲しいと思いました。

今日のイベントは、一般社団法人 大丸有環境共生型まちづくり推進協会(エコッツェリア協会)が開いたもの。この協会は、今日お会いした同協会プロユーサーの北村真志さんによると「大手町・丸の内・有楽町地区及び周辺地区を中心に、乳幼児等の快適性について、保育施設と調査研究・イベントプログラムを実施している」そうです。

これからの活動に当園も加えてもらうことになりました。その活動の一つに、「大丸有エリアまち育プロジェクト」の活動というものがあって、その一つが今日のイベントです。

【ご案内】ホタル飼育体験プログラム_フライヤー_220322

本来は昨日22日の予定だったのですが、雨のため1日順延され、本日23日(水)になったものです。都会の真ん中でホタル?と思ったのですが、実証実験的なプロジェクトになっていて、生態系に詳しい専門家が説明してくれるので、田舎でホタルがとび交う様子を見てきた私にとっても冒頭のように「初めて」の体験で面白いものでした。

その分野に詳しい方が、クイズ形式のパネルを使って、ホタルについて説明してくださり、子どもたちは現地に着くなり一気にホタルの世界に引き込まれてしまいました。

子ども一人ずつに容器に入った数匹のホタルの幼虫が手渡され、実際に手のひらにのせて触ることができて、子どもたちは満足そう。好物の巻貝カワニナも触って観察です。

その後、人工的に作られたせせらぎへ放流しました。と言っても、大きな細長い水路のような生け簀に、移し替えてあげる感じです。

水が澄んでいるので、底に沈んだ幼虫が歩き始め、さっそくカワニナの中へ入っていく様子を見ることができました。

9時半から10時には終了。その後、千代田小学校の前の公園で40分遊んでから園に戻りました。

「ああ、面白かったあ」との感想がもれてきて、嬉しくなりました。

 

乳幼児のためのキャリガイダンス

2022/03/22

今日は午後の「すいすいタイム」で、年長児のすいすいさんがリモートによる職場体験「リアルタウンページ」を行いました。いわば幼児のための進路指導、キャリガイダンスです。子どもたちがこれまで接してきた「世界」は、とても身近な日常の世界ですから、散歩で出会う「ボタン屋さん」や「金魚屋さん」、「郵便屋さん」「パン屋さん」とったものから、おうちでのお買い物やレジャー、旅行まで、そして絵本やテレビで見た世界が中心でしょう。そこで、現在進行形の、リアルな仕事の現場に連れて行ってあげたい、体験させてあげたいという趣旨です。しかも、見ず知らずの誰かよりも、お父さんやお母さん、親戚の人や近所の人など、「身近な人」によるものの方が、ぐっと親近感が湧きます。さらに、現代社会は「〜屋さん」といった街角の仕事に限らず、ソサエティ5.0というくらいですから、「見てもわからないような仕事」は、ちょっと工夫しないと子どもたちが出会うこともできないのです。

ところで、卒園をお祝いする言葉の中で、私は「子どもは遊びの中で学んでいるのですが、学校では勉強と言って学ぶのです」ということを話しました。遊びが学びだというのは、私たちにとっては自明のことなのですが、小学校以降の生活になると、遊びと学習が分離します。チャイムが鳴って授業が始まると、そこからは勉強で、またチャイムが鳴って授業が終わると勉強はおしまい、「中休み」と称して遊んでいい時間がきます。遊びは遊びであって、勉強ではないのです。これって、誰も疑わない自然なことのように思われています。

さらに、学校の授業は「教科」と「総合的な学習の時間」と「道徳」と「特別活動」という4種類があったのですが、今では道徳も「教科」になりました。それぞれ1年間で学ぶ時間数が決まっているので、校長はその時数を教育課程として編成して教育委員会へ年度末に提出します。特別活動の中には、進路指導も含まれています。将来、大きくなったら何になりたいか、目標を具体的に考えることができるように、まずはどんな仕事があるのかを調べたり、体験したりすることになっています。これも学校教育全体を通じて行うものです。

学校では、そんな授業が待っていることもあり、幼児教育の中では、遊びを通して「仕事」への関心を持つようにしています。世の中にはどんな仕事があるのか、実生活の中で体験したり、テレビや絵本やお話の中で、身近なものに感じるようになっていきます。仕事として意識しているわけでもなく、なれたらいいな、ああなってみたいな、という憧れや夢となって現れてきたらしめたものです。この子たちが大きくなった頃、現在の職業があるとは限りません。時代の変化は早くて、昨年小学生に人気を博したユーチューバーは、すでに飽和状態でパイの奪い合いが起きているといいます。オズボーンが予言したように、AIなどに取って代わられてなくなる仕事も多いでしょう。

幼児の頃から社会や仕事に目を向けることは、ごっこ遊びなどを通して自分の内面世界との融合を図っていくきっかけになります。子どもが生きているこの日常も、大人がが作り上げた文明も、同じ宇宙の原理に貫かれているわけで、そう考えれば乳幼児なりの発達に合った方法で、世界を取り入れています。身近な人がその間に入って、子どもが出会う世界を広げてあげようと思います。

社会見学の下見/柳原通りで「どこでもダンス」

2022/03/21

卒園式に合わせてくれたかのように昨日20日(日)、東京の桜が開花宣言され、近所の桜もきれい咲いています。今日21日(月)は、その桜の下で、贅沢にもプロのバイオリニストとクラリネット奏者の曲にあわせて、ダンスを楽しみました。

また保育園の屋上でも、スケッチ大会を開催。いろいろな人たちと春の訪れをアートで楽しみました。ダンサーの青木さんがプロデュースしている年間プロジェクト「ダンスのある風景」のイベントです。保育園の園児とお母さん4家庭も参加してくださいました。

午前11時から始まったこのプロジェクトですが、楽器の音色に合わせて踊るダンサーの方々の、音楽にあった体の動きを見ていると、体を動かしかくなってくるから面白いです。

つい私も引き込まれてしまいました。そして、商店を出て、保育園の前を通って、歩道橋も渡り、桜の木の下で、気持ちいい青空を胸いっぱいに吸い込んでいたのでした。

海老原商店の中では、お絵描き、かくれんぼ、楽器遊びなどで自由に遊び、また歩道にはチョークでの落書きを、子どもはダイナミックに、大人は、ノスタルジックに心の中のちょっと深いところにある快感を探り当てていたようです。

午後は1時から保育園の屋上が、野外アトリエになり、モデルを囲んだ写生大会が開かれました。

身体というものを耳で受け止めて体に共鳴させるのか、それとも目で受け止めて2次元の真っ白な平面に、そのイメージを投影させるのか。身体のもつ感覚的な世界との対話は、まったく自由。

その自由さに気づきにくいことに気づく時、私たちが縛り付けているものは、私たち自身の思い込みだったりすることにも気づくのでした。

さて、季節が暖かくなってきたこともありますが、東京の蔓延防止対策も終わったので、少し地域で活動しやすくなります。

今週は25日の金曜日に年長児の「お別れ遠足」があるのですが、それとは別に、早速ですが明日22日(火)、都会の中でのちょっとした自然体験をしにいきます。大手町・鎌倉橋の隣にある「エコミュージアム」です。

そこで今日は朝からその場所へ下見に行ってきました。すいすいとホタルの放流を体験します。都会でホタル?さて、どんなことになっているのか、こちらも楽しみです。

 

心温まる卒園式でした

2022/03/20

一人ずつに保育証書を渡し、子どもたちは「大きくなったら◯◯になりたいです」と、現在の夢を語ってくれました。緊張気味の子どもたちでしたが、喜ばしい記念すべき卒園式となりました。昨日の雨模様で天気が心配でしたが、晴れにも恵まれました。2階のにこにこ組とダイニングの空間をホールのようにして、感染対策を施して行いました。

子どもたちへの私からの話は、「この3年間、色々なことがあったけど、思い出に残っている行事だけじゃなくて、忘れてしまっているような思い出せない出来事も、また自分達では当たり前の普通のことと思ってやってきたことも、みんなの生きる力になっているんだよ」といったことを話しました。また保護者の皆さんには、「小学校へいくと勉強というようになりますが、それは学びであることは遊びと同じですから、ぜひ熱中して学べるように、劣等感だけは持たせないで、このまま大きく育って欲しいと願っています」とお伝えしました。この子たちなら好きなことに熱中して学んでいってくれることでしょう。

姉妹園やダンサーの青木さん、鬼ごっこの羽崎さんら、本来は来賓としてご招待したかった方々から届いていたお祝いのメッセージも紹介させていただきました。子どもたちからは呼びかけのあと、「ありがとうの花」の歌をプレゼントしてもらいました。私はこの歌詞が大好きです。♪ ありがとうっていったら みんなが笑っている その顔がうれしくて なんどもありがとう・・

そして職員からの贈る生演奏と歌は、桑田佳祐の「SMILE〜晴れ渡る空のように」です。歌詞がとてもいいので、人生の応援歌として、すいすいのみんなに、家族の皆さんへ心を込めて歌いました。♪ 栄光に満ちた者たちの陰で、夢追う人たちがいる ・・情熱を消さないで 一人背負わないで・・ 愛情に満ちた神の魔法も 気まぐれなさだめにも  心折れないで 晴れ渡る空のように・・・

そして、保育園から子どもたちへ、子どもたちから保育園へ、記念品の贈呈の後、保護者代表の方からは、心温まる感動的な言葉を頂戴しました。また心のこもった手作りの色紙や記念品もありがとうございました。東京オリンピックを機会に世界に目を向ける機会が多かったので、きっと大活躍しそうです。今回は、初めてリモート中継もやってみました。zoomで参加された方、いかがだったでしょうか。うまくご覧いただけたでしょうか?

卒園式が終わると、今年度の大きな行事は全て終了です。年長さんとは、残すところあと10日。毎日を大切にしながら、社会見学や遠足などを楽しみたいと思います。

 

3年間の思い出の数々

2022/03/19

卒園する子どもたちは今年は10人。昨年も10人。開園1年目は年長さんがいなかったので、3年でやっと20人の園児が卒園することになります。保育証書には「あなたは本園にて◯◯年保育を受けたことを証します」という言葉があるのですが、今年は全員が3年間です。開園当初から3歳児クラスで入園した子どもたちばかりです。この3年間を、私たち大人はどんなふうに思い出すことができるのでしょうか。何を覚えていて、何を忘れているのでしょうか。どちらの方に意味のある体験があったのでしょうか。印象深く覚えている体験に意味があったのでしょうか? それとも忘れているけれどもその体験にこそ、大切なことが含まれていたのでしょうか? こんなことを考えながら、卒園式の準備をしています。

ウクライナで起きていること

2022/03/18

今ウクライナで起きていることをテレビや新聞やネットで見ていると、起きていることがあまりにも「重すぎ」て、心が動かなくなってしまいそうです。寄付や署名はしても、あの残酷な出来事を即刻やめさせることはできない。時間を凍らせてとにかく止めることができないものか。園長の日記に書く話題ではないけれども、このことをなかったかのように過ごすことは、同じ時間を過ごしているものとしては許されない。そんな気持ちで毎日が祈りです。

自由な意志決定が許される根拠

2022/03/17

昔から死刑と戦争による殺人は公的権力に許されているというという言い方がありますが、決して許されていいものではありません。条件付きで許されるというのなら、その意思決定の根拠が本当に正しい思想から導かれているのか、そこに人間が存在する根源的な理由への認識があるかどうか、その意思決定者が説明する義務があります。しかし報道されているものや、専門家の解説からは、それらしいことを聞くことができません。

国民国家という形ができて、その仕組みの中で私たちは21世紀を生きています。これまでの人類に歩みをマッピングすると、これからなされなければならない課題は明らかです。市民が国家の暴走をコントロールできる仕組みがなんとしても不可欠であり、国家間のナショナリズムを超えた世界政府に近いものをいかに地球上に作り出せるか、そこへ向けて200年ぐらいをかけてでも実現させる必要があるということです。ただし、今回の戦争はさらにその見通しを先延ばしすることになるのか、大きな教訓として、市民が目覚め時計が進むのを早回しできるか、どうなるでしょうか。

卒園までのカウントダウン

2022/03/16

私の中では3月のこれからの半月は、完全に「すいすいシフト」です。何のことかというと、野球の守備陣営のことです。野球では打者の打つ方向に合わせて、偏った守備をする時があります。昔は王貞治が左バッターの打席に入ると、レフト(左)がぐっとセンターに寄り、センターがライト(右)に寄っていました。王選手の打球はほとんどがライトへ飛んだからです。そこで、その守備陣営を「王シフト」と言いました。私の仕事の中で、すいすい組に向けられている仕事が多いからです。

月曜日には卒園証書を印刷して印鑑を押して準備完了しました。火曜日には、すいすいタイムで「エルマーの冒険」を読み始めました。そして今日は朝から久しぶりに「園長ライオン」で遊び、卒園式の練習をして、会場の機材チェックです。他にも3月に出かける候補地についての打ち合わせもあります。どれもが、きっと思い出に残るようなものとなるはずです。それだけにやりがいもあって楽しく充実した時間を過ごさせてもらっています。感謝。

卒園式について

2022/03/15

(昨年の卒園式)

今月も残すところ半月となり、次の日曜日は卒園式です。当法人、社会福祉法人省我会は、4つの保育園(そのうち2つがこども園)を運営していますが、そのうち2園は先週末に卒園式を終えました。卒園する子どもたちを、関わった職員が全員出席したいので、日曜日や春分の日に行うようにしています。そこで登園は20日の日曜日になります。しかし、コロナ禍の影響で昨年の卒園式は保護者全員の会場参加が叶えられず、2階をメイン会場にして、保護者の方お一人のみの参加とさせていただき、他の方は1階のサブ会場で、テレビモニターでご覧いただきました。

また入学する小学校の校長先生や、交流のあった幼稚園や保育園の園長先生、あるいはその他の地域の方などを「来賓」にお招きしたくても、それも叶いませんでした。在園児代表として、年中組らんらんの子どもたちも卒園式には出てもらうつもりだったのですが、それも密になってしまうので避けざるを得ません。今年こそは、そうした制限もなくなって、フルバージョンの卒園式にしたかったのですが、今年の卒園式も昨年と同じような規模にさせていただくことになりました。ただ、ご家庭からもご覧いただけるように、今年はリモートによるライブ配信もします。保育園までお越しになれない保護者の方は、ご家庭でご覧いただきます。

当園の卒園式の特徴は、アットホームな雰囲気だということでしょうか。セレモニーとしての改まった雰囲気はあるのですが、それでも子どもたちがリラックスして参加できるような雰囲気です。練習は2回、一回目は流れを確認する程度、2回目は本番と同じようにやってみます。それで十分にできるくらいのものです。逆にいうと、年長さんもこの時期になると、もうすっかり1年生になれるなあ、というほど、しっかりしてきているからです。職員も式の中で歌う歌を練習しています。式で歌う歌はその年に流行った曲から選ぶようにしています。「卒園したのは、あの曲が流行った年だったんだなあ」と思い出しやすいからです。私が初めて園長をやった年の歌は、私が選んだのですがBUMP OF CHICKENの「花の名」でした。そして昨年は「カイト」でした。さて、今年は何だと思いますか?

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