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STEM保育(保育アーカイブ)

少しずつ感じる秋の気配

2023/08/24

この夏もカブトムシのつがい2組が大活躍しましたね。そして小さな卵を残して天国へ旅立っていきました。子どもたちは毎朝セッセと餌のゼリーを与え、持ち方を覚え、絵を描きました。何人もの子どもたちから、何回も得意そうに手とっている姿を見ましたが、そろそろカブトムシとの交流も終わりを迎えます。

甲子園で優勝が決まる頃、毎年「これで夏が過ぎたな」と個人的には思うのですが、子どもたちはこの残暑厳しい中でどんな時に秋を感じるだろう?と思ったりします。スズムシも相変わらずリ〜ン、リ〜ンと泣いていますが、その卵も何個も見つかりました。小さな命がこうやってつながっていきます。当園で4代目になりますね。

保育園の隣は区の駐輪場ですが、その前の花壇に開園時に私が植えた苗がやっと大きくなり梨の実がなりました。まだ一つだけです。みかんの木はアゲハの幼虫に食べられて葉っぱがなくなっていましたが、またやわらない新芽が吹き出て、そこにまたアゲハの幼虫がいます。こちらは、もうしばらく「あおむし」の観察が続けられます。

区役所の近くに百日紅(さるすべり)の木が並んでいます。枝の下の方から咲き始めますが、花も先の方に移ってきました。こちらの花もそろそろ見納めの時期がきたようです。

「作る」を経て「使う」へ

2023/08/22

今月8月から年長組による週1回の「お手伝い保育」が始まりました。今日は事務所担当(つまり園長担当)の2回目でした。年長の子どもたち9人が3人ずつ0〜1歳、2歳、事務室に分かれます。私のところにはKさん、Yさん、Sくんの3人がやってきました。私は主に生き物のお世話や、教材作りを手伝ってもらいます。

今日の教材作りは2つ。一つは、階段に掲示してある「お月様」に、「きのう」「きょう」「あした」の三匹の「たぬき」を作ってもらうこと。もう一つはライトボックスの上で、図形を並べて遊ぶための遊具です。

「たぬき」は「今夜はここだよ!」と教えてくれるためのものですが、そういうものを作ってほしいというと、わかった!こうするといいよ!と張り切って作り方を話し出します。「画用紙にたぬきを描いて、切って、周りをセロテープで貼って・・・」。「そうそう。じゃあ、テーブルを用意しておくから準備して」というと、早速、クレヨンと画用紙をクラスへ取りに行きます。

絵本「つきよ」に出てくるたぬきをモデルに描きます。できた絵は、透明な名前ケースに入れて手すりに結びつけて、ずらせるようにしました。

百均で買った色セロファンを、ハサミで四角や三角の形に切り、ラミネートをします。ヒラヒラして柔らかく、手につきやすいセロファンをハサミで切るのは難しいのですが、私がマジックで引いた線に沿って切り抜いてくれました。ラミネートをかけるところを見たのは初めてらしく、触っていい場所を確認したり「出てきた!」「あったかい」など気づいたことを色々話してくれます。

赤、青、黄、緑の4種類の四角、三角ができました。すかしてみると「おもしろい」「ねえ、みてみて。赤いよ」と、その色で見える景色を眺めています。机の上に乗せて見るのと、明るい場所にすかしてみるのとの違いなどを、色々と気づいてくれたら。ライトボックスは7月の納涼会でも使ったので覚えているらしく、明るさを変えたり、できた図形を並べてみたりしました。早速、重なったところの色が変わることをしばらく楽しんでいました。

この教材作りは、3人ぐらいでやるのがいい。光遊びの遊具は、すでに同じようなものが市販されているのですが、それを「使って遊ぶ」に留めず、あえて「作ってみる」ことで、それが出来上がるまでに、予想しなかった仕組みに気づいたり、難しいことに出合ったり、どうやったらできるかを考えたりする機会になります。子どもたちもそこが面白いようです。

 

冷えたコップの表面が濡れるのはなぜ?

2023/08/17

撮影した動画をそのまま再現すると、5月で6歳になったMさんは私にこう説明してくれました。

「氷が当たって、(コップが)冷たくなってから、それからこの水をこっちに出してきた」

「そうなんだね。こっちに水がでてきたんだね」「うん」

何の説明かというと、冷えたコップはなぜ水滴がつくのかという理由です。

事務室にある冷蔵庫の上が結露して濡れていました。触ってみたら「あ、冷たい」というので、「どうして濡れたのかなあ」ということになり、私が「じゃあ、実験してみよう」ということになったのです。

二つの同じガラスコップに水を注ぎました。室温に冷めていたポットがあったので、その水を注ぎました。

片方には氷を入れてしばらく見ていたら、そちらはコップの表面に露がつきはじめます。

「白くなってきた」と触ります。そして手が濡れたので「それ何?」と聞くと「水」と答えます。

そこで「じゃあ、どうして水が付いたのかな」と聞くと、冒頭の答えが返ってきました。

コップの中の水が出てきたと考えたようです。

大人でも普段何気なく見ていることについて「どうして?」と改めて聞かれると、チコちゃんではありませんが、どうしてだろうとわからないことだらけでしょう。

子どもも見慣れているはずの現象についても、あえて「なぜ?」「どうして?」と考えさせてみることは大事なことだろうと思います。彼女の説明に対して、私は「そうなんだね、中から出てきたんだね」と受け止めたままで終わりました。次は閉鎖された空間の中にできる結露の現象を探してみたいと思います。

興味の窓

2023/08/16

今朝、朝の会の最中に、何かに夢中になっていた しおんくん。
なんだろう?と思って見ていると、陽の光が当たって明るくなっている部分を見つけたようです。その部分を指しながら、「あつ〜い!」と教えてくれました。


きのう、にこにこ組のお部屋で窓の外を眺めていたとき、陰っていた太陽の光がパァッと明るくなった瞬間にも「あつい!」と言っていた しおんくん。
ちょうど前日に そんな姿を見ていたので、『太陽が当たっているところ=あつい』と表現しているのだとすぐ分かりました。陽の光が当たると、温められてあったかくなる…ということを、どこかで体験したのでしょうか。

実際、床が熱くなっていた訳ではないけれど、光が当たると熱くなる…ということは、何かの体験を通して、結びついたのでしょうね。

その後も、自分の影で光が見えなくなったり、陽が陰って光がうすくなったりするのを、不思議そうに見つめたり触ったりして、感じていました。


光が見えると「いた!」。


触れてみたり・・・

眺めてみたり・・・

足踏みして踏んでみたり・・・。

 

しおんくんは何を見てるんだろう?と、すいちゃんも様子を見に来て、ちょこっと触れてみていました。


子どもが面白いなぁと思うモノに出会う瞬間や、その触れ合いを近くで見ていると、同じ世界を一緒に体験できるような気がして、楽しいです。さて、ここからどんなふうに広げていけるでしょうか…♫

ゆっくりと秋を迎える準備を始めます

2023/08/07

ゆっくりと秋に向けての準備。夏の夜空といえば、今は花火が話題ですが、あと1ヵ月もすれば秋の話題が聞こえてきます。長新太さんの絵本「つきよ」の表紙をちょっとお借りして、「今夜のお月様はどんな形だろう?」と、たぬきさんが、月夜めぐりを楽しむ階段にします。

今年は9月29日金曜日が十五夜です。その前の半月「はんげつ」になる頃、保育園では天体望遠鏡を出してお月様を観察します。

レンズの向こうに金細工でできようなお月様が見えると楽しいのです。

満月の時刻ではお迎えの時間に間に合わないからです。早めにお月様が顔を出してもらわないといけません。

毎日変わっていくお月様の形を追いかけていくのも楽しい時期になります。その装飾の準備を始めました。来週子どもたちと完成させます。

プールが砂場のような水場に

2023/08/04

「ねー水、出てる?」「でてるよー」

3歳時クラスの子どもたちが、プールの中で、ホースをウレタンの柔らかい筒にさしこんで、水を流し込んで遊んでいます。砂場で見かける雨どいを使った水流しの遊びのように、プールが「水場」がとても呼びたいような場所として使われています。

2人が入り口のところを、別の2人が出口のところを、そして2本のウレタンホースのつなぎ目を1人が持っています。つなぎ目のところが離れると、出口から水が出ません。子どもたちは、その違いに気づき、そこが離れないように声をかけています。

ウレタンのホースは、水に浮くので、うまく水平に保つことができ、床や砂場などで行うよりも取り扱いやすそうです。雨どいで遊ぶものとちょっと違うのは、傾斜を使って水が流れるのではなく、水道から出るホースの水の勢いがそのまま水を押し出してくるので、傾斜や斜めにすることで、水が流れると言う事とは違います。それでも入れたところとは違う、離れた場所からまた水が出てくるということが面白いようです。

ただ、雨どい等と違って、ホースなので、噴水のように垂直に立てても水が吹き出てくるのが面白く、垂直に立てて、上の方から吹き出そうとさせていました。でも、うまくパラソルの屋根の方まで水が届かず「でな〜い!」と言って遊んでいました。^_^

アニメの仕組みを「体験」

2023/07/30

今日の納涼会には、小学生がたくさん来るので、アニメーションの仕組みを体験できる「フェナキスティスコープ」を用意してみました。制作費用は100均で買った鏡と吸盤の200円。

原理はパラパラ漫画と同じです。やったことありますよね。何枚もの紙が重なった本やノートの端の同じ場所に少しだけ変化を加えた絵を描き重ね、紙束を指でパラパラすると、絵が動いてみえますよね。

円盤の縁に1周すると戻ってくるような絵を並べて、円盤の軸でくるくると回します。速く回すと絵は混ざり合って、均一の色模様ができます。アニメのように動いては見えません。

ところが一つ一つの絵の間にスリット(隙間)を設け、絵が描かれたほうの円盤を鏡に映し、スリットから覗き込むと、アニメのように動いてみえます。

円盤を回し続ければ、アニメはずっと動き続けます。

園児にその動きが見えるかどうか試してみました。

 

すると、年長さん位になると絵が動いていることがわかりました。年少さんぐらいでは何が起きているのかよくわからないようです。駒のように絵が回ること自体に興味が行きます。反対に小学生3年生以上になると、とても興味深く感じるようで、夏休みの自由研究にしたいという男の子がいました。

きゅうりは浮くか沈むか?プールで実験

2023/07/18

屋上で育っている「きゅうり」。

水遊び中の子どもたちに、「うくか、しずむか」ちょっと実験しました。

ちょうどいい大きさに育ったきゅうりです。

「どうなるかな?浮くかな?沈むかな?」と私。

すると年中と年少の子どもたちでしたが、予想が二つに割れました。

沈むが一人、浮くが3人です。

やってみると、浮きます。

「やったあ、浮いた」と当たった方は喜んでいます。

でも面白いことに、その子が「こっちは沈むよ」と言うのです。

「こっち」と言うのは、ちょっと育ちすぎた大きなきゅうりの方です。

私が「そうか、こっちは沈むかもね」と言うと、にこにこして見ています。

もちろん、正解は浮くです。

これと同じようなことが、前にもバナナとのきもあったのを思い出しました。

一本は浮いたのですが、2本になると「沈む」と言うのです。

https://www.chiyodaseiga.ed.jp/hoiku-archive/archive-stem/page/5/

面白いですね。

最後はきゅうりと一緒にぷかぷか・・・笑

子どもが教えてくれたこと

2023/07/16

子どもたちはいろんなことを教えてくれます。今週、「そうなんだね」と嬉しくなったのは、スイカです。「ここ、ここ」と教えてれました。直径が15センチほどに大きくなっています。いくつも花が咲くので、先生が栄養を分散させないように実になるものを数個に間引いてくれているのですが、いつの間にか二つがこんなに大きくなっていました。

お泊まり会で出かけた科学技術館は北の丸公園にあるのですが、そこを歩いていると、蝉の鳴き声が聞こえました。保育園にいても聞こえないので、子どもたちは鳴き声で蝉の種類を聞き分ける経験はほとんどできません。秋葉原周辺ではクマゼミやミーミーゼミ、ヒグラシなどを自然に区別できるようになる環境にはないのです。それでも「せみ!」と教えてくれます。

しかし少ないチャンスを見逃さないのは虫好きな子どもたち。吉田茂の銅像がたつ雑木林で、ダンゴムシはトンボを捕まえて見せてくれます。こんな姿を見ると、せっかく皇居が近くにあるので、もう少し頻繁に連れてきてあげたいと思います。お礼というわけではありませんが、私もヒキガエル(泥ガエル)を捕まえてあげました。何を食べるの? さあ、なんだろうね・・・。

屋上のプールに水が入ると、トンボがやってきます。写真にとらえることはできませんでしたが、水面に尻尾の部分をちょんちょんとします。都会の中でも工夫すると生き物が寄ってくるビオトープはできるでしょう。

街路樹には赤い花が咲き始めました、百日紅(サルスベリ)です。夏の間、百日近く咲き続けるから、だそうです。東京では調布市がシンボルの花になっています。ちなみに千代田区は花が桜、木は松、鳥は白鳥です。

親の蝶が若葉を見つける不思議

2023/07/10

きれいな「はらぺこあおむし」を「かわいい!」と言いながら、じっと見つめている子どもたち。

今年2回目の飼育がまた始まった。みかんの実がなりそうだったが、あえて剪定して「若葉」が生えてくるようにした。

すると、よくしたものでアゲハの幼虫が見つかった。

親の蝶はどうやって若葉を見つけるのか不思議だが、幼虫はむしゃむしゃと柔らかい葉をよく食べている。

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